2007.1.28
赤岳鉱泉にいく みっちゃん
 
 もう十年程も前になるだろうか。 雪の八ヶ岳、中山尾根からの帰りに赤岳鉱泉小屋まで来た際、ここの温泉に入ろうか悩んだ挙句、装備の脱着の手間と自身の汗臭さから入湯を断念したことがあった。 その想いを今こそ成し遂げるべく、今回は単身日帰りで赤岳鉱泉を目指した。
それにしても八ヶ岳はアプローチが短く、日帰りでそこそこ遊べるのでお手軽で良いです。 以前の経験から積雪林道ではスキーの方が楽ではなかろうかと、山スキー板を装備に加えての前夜出発。 
 
 
富士で晩飯をとる
なるほど、こういうラーメンもありだな♪
 山梨県に入るとNHK大河ドラマの影響で『風林火山』ののぼり旗をよく見かけます。 まだ始まったばかりですが今年の大河ドラマは結構面白そうなカンジです。 ドラマが進んで佳境に入ってくると駿河人の僕は完全な敵、この地ではすっかり悪役扱いされてしまうでしょうから、静岡ナンバーでの訪問は本年最後の好機といっても良いでしょう。
 
 この日は深夜に八ヶ岳山荘駐車場に到着し、車内泊。
 
寝坊した翌朝

ええ〜っと、赤岳鉱泉はと・・・
おっ、営業中
おっしゃ!
 
 
 僕が履いているのはガチガチ硬く重いASOLOのプラスチックブーツなので、スキー板に装着可能なのですが普通の歩きには不向きです。 林道を滑り歩いて赤岳山荘まで来た頃には早くも踵の皮膚がズル剥けていました。 見れば他の登山者はみんな軽登山靴のような一見スウェード皮やメッシュにもみえる軽く柔らかそうな靴を履いています。 そう、薄々気付いてはいましたが、もうプラブーツの時代ではなくなっていたのです。 靴が柔らかければ歩きやすいのですが、スキー板は付かずキックステップも弱くなります。 まぁ、一長一短でしょうか。
 
 赤岳山荘にも駐車場はありますが、こちらは日帰り1千円と下の料金(500円)よりも高く、気のせいか駐車車両の車種もこちらの方が幾分かセレブな雰囲気です。
 
 
 小屋の軒先でアイスクライマーとの会話。
 
 氷ですか。 軽そうな靴ですね、これで?
 そうです。 スキーですか、どの辺りで?
 この林道で滑ります。鉱泉往復です(笑)
 みんなプラブーツはもう履いてないみたいですね。

 硬くって、歩きにくいし(笑)
 その靴はいつ頃からですか?
 5年位前ですかね。
 これでも一応、防水なんですよ。

 ほほ〜、アルパインの冬登山でも使えます?
 ここらの日帰りとか一泊程度なら大丈夫かと・・・
 
 うーん、欲しくなりました最新登山靴。

車横付け状態で遊べる
赤岳山荘の氷ゲレンデ
 
 

快適、快適♪ 良い天気です
雪の林道をスキーで進む
 
 

気が付けば北沢の流れを
見つめる自分がいます
もうすぐ解禁か〜
 
 

林道が終わり、板はデポ
ここから先は歩きです
 
 
どこからか硫黄の香りが!
温泉欲が高揚してきます

沢床の石だって赤茶けてきて
これでこそ赤岳鉱泉です!
魚はおらんか・・・
 
 

大同心・小同心を眺めつつ
はやる気持ちを抑え切れません
温泉♪温泉♪ビール、ビ〜ル♪
 
 
 
ん?
 
なんじゃ、こりゃあああ!
 

人工氷瀑ゲレンデ
 
 
  以前は無かったのですが、小屋の前の雪原にでーんと氷瀑が現われました。まるで間欠泉が吹き上げ瞬間的に凍ったかのような光景です。(ペンキでルート描いてあるけど) 暖冬の影響からか村おこしだろうか。 上からホースで水を散布していました。 よく見ると登っているのは最新装備を身にまとった中高年がほとんどで、たまに見かける若者はインストラクターのようで色々とお世話をしていました。
 
 僕はベニヤ板の途中から吊る下げられた丸太がどうも気になった。 考えるに、ロープに宙吊りになった遺体を踏み台にして登っていくという設定なんだろうか。
しかしこれは僕の悪い癖で、これは決して山を想定した訓練ではなく、このゲレンデで楽しんで完結で良いのです。宙吊りの丸太は丸太でしかないのでした。
 

 
 
 見ていると、スコーンスコーンとバイルもアイゼンも氷のどこにでも一発でよく決まります。 昔、自分がやった片手にピッケル、もう片手に借り物バイルで足にはカジタの丸ゼン(爪先刃が短く丸くなったアイゼン)で氷を叩き壊しながら攀じったアイスクライミングとは明らかに違います。 今はスマートかつスポーティーなのです。ここでは雪質・極寒・根性とかいう言葉とは無縁に思えます。 パッと見ての格好だってフリークライミングと大差ありません(さすがに半裸の奴はいなかったけど)し、誰一人として涙も鼻水も垂らすことなく明るく楽しく笑顔なのです。 改めて自分が生きた化石になっていたことを実感しました。
 
 

ぐるっと回り込んでの裏面
 
 

小屋の玄関側へと行くと
樹間に大同心がよく見えました
 
 

さてさて風呂、風呂、温泉だァ〜♪
 
 

風呂上りはコイツとビールで
グビグビッとウッシッシ♪

 
 



 ん?
 

 
ガーーーン!
 
ガビ〜〜〜ン
ガチョーーーン

 
うそ、嘘でしょ〜
 
 
 温泉目当てにここまで来たのだ。すんなりとは諦めきれず小屋の人に訊ねましたが、やっぱりお風呂は営業してませんでした。 それどこか昔から冬季のお風呂はやっていないとのこと。 つまり昔の思い込みでここまで来てしまったのか、十年越しの勘違い・・・
あ〜ん、僕ちんのバカ、バカ、バカ!
 
 
赤岳鉱泉を後にし、来たルートを戻る
 
僕とともに下りゆく流れに
匂いはあっても湯気はありません
 
 
 
 アイゼンの爪痕が残る締まった雪斜面であっても、僕の硬く重いプラブーツは踵で爪先でガンガンズンズン進めますが、なんでもない平坦地では途端に歩き難くなってしまいます。
 山道を抜けて、いよいよスキーでの林道下りです。 しかし雪上にはキャタピラなんかの轍(わだち)がしっかりと付いています。つまりスキー板を広げられない状態で左右どちらかの凹みのなかを滑っていくと、まるでスキージャンプ台みたいです。 やってみると案外と難しかったですね〜、曲がるのが。最初は曲がれませんでしたよ。予定ではバイクのように体重移動すれば曲がれるハズだったんですけどネ。 だから転んで制動、それから方向を変えるわけ。 他人に見られたら恥ずかしい姿ですが、旅の恥はかき捨てとも言いますし、雪に弱い静岡県民らしくってイイじゃないですか。 それでもなんとか繰り返すうちには緩やかに曲がれるようになりました。
 
 

赤岳鉱泉で教えてもらった『もみの湯』
静岡にありがちな、お茶湯に似た温泉
 
 

R52≫今度も素通りの
道の駅 『とみざわ』
今度は寄ってみようかな
 
 
目的の赤岳鉱泉への入浴はできなかったが
まったくの無駄とは思わないこの旅行
色々な事を楽しめるゆとりが良いね
 
次は雪が解けたらかなァ
 
 

 
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