真夏の思い出
  

 


 誰しも、真夏の渓流釣りには特別な思いがある。
 気温が高い為、衣類などの荷物が少なくて済み、キャンプし易いが、釣場までのアプローチが厳しい歩きとなると汗だくとなり、脱水症状となりバテてしまう事もある。
その分、冷えたビールと骨酒が堪らなくとてつもなく美味いのだ。 土曜の夕方に釣った、アマゴやイワナを塩焼きや刺身にして、皆で火を囲み一杯やるのが堪えられない。
 こうして自然の中で酒を酌み交わしていると、打ち解けて腹を割ってなんでも話せるようだ。
そういえば、バカなが隊メンバーの重大発表は渓流で公表される事が多かった。


 山菜採りも楽しいのだが、夏の山中で荷物を担いでの登り降りはまずその暑さに閉口させられる。 さらに薮こぎだったり、ヒルの襲来やにわか雨があったりすると不快指数うなぎ昇りだ。もちろん、それに伴ってのエピソードが絶えない。

 ある日、渓流初心者のAを伴って夏のX沢に行ったが、沢へのアプローチで山道を下り初めて15分、暑さと体調不良の為かAがバテてしまい、ヒルの巣窟域の地面にバッタリと倒れ込んでしまった。
結局Aは独り車に戻り、一泊二日を車で過ごした。
 
 またある日には、爆釣後の帰路でのこと、急なガレ悪路での登りが続き、遂に吉田がキレた。 魚が入った蓄冷剤入りのクーラービクが余程重たかったのか、吉田はクーラービクを放ってヘタり込んでしまった。
ビクはゴロゴロとガレ場を転げ落ちて行く。
私が「バカ!」と言って、慌ててガレ場を駆け下りビクを拾い上げた事もあった。

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