2007.6.2-3
ほぼ山菜山行
〜 釣りはチョットだけよ 〜
川虫くん
寸又渓輔
シンヤ
みっちゃん
※一部口調に静岡弁が含まれています
 
 テレビのなかでバカ喰いするギャル曽根ちゃんを見ていて、どんだけウンコをするのだろうか?家のトイレは詰らないだろうか? もし詰まって溢れだしたら、それこそ密室はまったりとした濃厚な異物が悪臭ハーモニーを醸し出し、芳醇なかにもそれでいて甘く香ばしくトロリと溶け流れ出るような・・・と心配していると、マツイ家畜からのメールを受信。 最近、一戸建てを購入し益々マイホームパパ度を上げ、いつもカミさんと子供の顔色を窺っていると専らの評判のマツイ家畜。 メールは、帰宅して家族会議にて伺いを立ててから釣行参加の返事をしたい・・・という日本男児にあるまじき内容であった。(出典:焚き火の焚きつけ) どっかの野営集団も屋営集団と化しダッシュ村を作るだの言っている昨今、マツイ家畜だけは硬派最後の砦と見込んでいたのに、、、かくなる上は仕方ない。
“無理しなくってイイんだよ”と、僕は滲む文字にて黄昏の返信メールを打つのであった。
 
 
 
 毎年この時季の山菜山行だが、今年は事前情報が錯綜していた。 一昨年から名人SさんとTREKさんには、今度こそは一緒に行きましょうと事あるごとに話してはいたのだが、名人Sさんの度重なる抜き打ち的単独偵察の事後報告は、「まぁだダメだ、残雪が多過ぎる」と言う手にはいつも40cmオーバーの立派なヤマトイワナがぶる下がっているものだった。
 あれ、この前の偵察でも大きな奴を釣って
「今年はもう釣り納め」とか言ってたんじゃあ・・・ このまま雪解けを待っていたら梅雨になっちゃうよ・・・ 黄砂が舞っていたし雪解けが進んでいるだろう・・・。
 高まる偵察情報不審論に終止符を打つべく、遂に怒れる地元メンバーが立ち上がった。
 
 
 
 駄話をしながらタラの芽を採りながら山道を歩いていくと予定の宿泊地はすぐだった。 この季節は日照時間が長く、すぐには陽が落ちそうにないので、今日のうちにもう少し頑張って先へ歩を進めての小屋泊。
 
 到着するなり着替えを済ませ、寝床作りに焚き木集めと宴会場作りとテキパキと手際よく不言実行で仕事をこなす寸又さんを尻目に屁をこきながら缶ビールをプシュっと一番に開封するシンヤはまだ沢靴を履いたまま。 そんな奴に限って、俺たちのチームワークだとか、自然に謙虚にとかと真っ先に声高なのだから、きっと会社内では紳士的ナチュラリストとして通っていることだろう。 しかし当然、僕たちはダマされやしない。何かにつけ多弁な奴ほど怪しげなものなのだ。

 



行者ニンニク醤油漬け土佐造り

手際よく炒める

凶器と化した64度
 
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 川虫くんがキムチビビンバを、寸又さんがテレビ放映で噂のタラの芽てんぷらを素早く料理してくれて、まずはこれにありつきビールがすすむ。シンヤはお母様に用意させたカット野菜をまえに料理はしないで只々飲むばかり。
 
 しかしUFO、プロレス、UMA、シンヤ、、、怪しげなものほど可笑しい。
 この夜中、僕が小便に起きようとヘッドライトを点けると、なんと隣には縦に立った寝袋が。 よく見ると、ヘッドライトを点け座ったまんま眠り込んでいるシンヤであった。
 「おい、何してる、腰を悪くするぞ」
 「お、おう」 バタリ・・・
 小さい頃から学校の職員室でよく正座させられているシンヤをよく見掛けたが、彼は未だにそのトラウマに縛られているのかも知れない。悪い事はするもんじゃないな。 それでもシンヤの夢遊病は今夜これで収まったのでまだ軽症の方である。 
 翌朝、夜更かしで深酒だった川虫くんとシンヤは案の定起きては来ず、二日酔いが酷そうだ。 ゆっくりと寝てから近い沢へと岩魚釣りに行くことだろう。 早寝をしていた僕と寸又さんはダメージが軽く済んだので、2人で稜線を目指すことにする。
 
 稜線直下の小屋辺りまで来ると、学生山岳部6人とすれ違う。ほほう、てっきり中高年ばかりだと思っていた山道に爽やかな空気が流れているではないか。 前を行く青年2人に挨拶したら、残る後ろの4人は可愛らしい娘さん達であった。 あら、あら、あららら〜♪ 一泊しただけなのに焚き火臭く、汗臭く、ニンニク臭く、酒臭く、加齢臭プンプンの僕たちのまえを二泊した筈なのに爽やかで清涼な残り香が漂って、変態中年の鼻腔をくすぐる。 思えば山に入るようになって苦節20年余り、このような華やかなメンバーで山生活なんてしたこと無かったっけなァ〜。 イイなぁ、楽しいんだろうなァ。純粋な心でそう思うのであった。
 
 夏にはお花が咲き乱れるというハイジの丘まできて『南アルプスの中年 ハイ痔』を気取るが、本当に痔で悩める中年二人はこの時まだ昨夜の宿泊地でまどろみウダウダとしていた。

 
 
 
 
 
 

 
 時折、山道で行き交う人々のすべてが気持ちの良い笑顔で挨拶してくれるのだが、僕には皆が山菜泥棒に思えてしまう。それはとりもなおさず自分の行為のどこかにある後ろめたさからだろうか。
 これってデジャヴっていうのかな、日常にもそんなことがあるような。 ついつい「近頃の若いモンは!」と言ってから、そういえば昔は同じことを言われ続けてきた自分に気付く。 道で犬のウンコを踏んでしまい、飼い主に腹を立てながらも靴底を道になすり付けながら歩く。 そんなことに似ているような気がした。  要は他人を批判していたら結果として自己批判だった、なんて事はよくあることだ。
 そんな下世話なことを思いながら山道を下り戻った。



 前夜泊の小屋まで戻ると、山道上には焚火跡に呑み散らかしのブルーシート。 誰だ、こんなの見苦しい!と、思ったら自分達のモノだった。 すっかり山乞食スタイルで面目ない。特にこのような登山者が行き交う場所では行儀が悪くってはイケマセン。 これでまた源流釣人の地位というかステータス(あるのか?)をマリアナ海溝よりも深く深くおとしめてしまったか。反省。
 しばらくすると釣れた川虫くんと釣れないシンヤが戻ってきて小屋のまえでの昼飯にて、各人の状況報告に話が弾む。
 ふと宿泊帳に眼を通していたシンヤがとあるページに釘付けになり、これを反復朗読。 「女二人きりの小屋泊り、明日は○○岳ピストン」 ウヒヒ、ウヒヒ♪ いったい何を考えているんだろうか・・・知れたものだ。
 
 いつも同じ沢じゃあツマラナイ。いつも釣りばかりでもツマラナイ。 それでも流れを見れば探ってみたくなるから、終いに15分間だけ竿振って1バラしのみ。
 帰路にはお土産の行者ニンニクに加えて、さらにタラの芽とウドを採りながら帰った。※私有地ではない場所で、また国立公園界の記載がある地図と照らし合わせて採取をしましょう
 
 いいね、この時季の山は、色々と遊べるから素通りが難しくって時間が足りないよ。 もし誰かを山好きにしたかったら、まずはこの季節にここいらの山に連れて来るのが良いだろうね。

 

 
 
 
個人記録
【採取】 【回収】
■行者ニンニク
■タラの芽
■ウド
■山ブドウの若葉
空缶2
  
LINK:寸又さんの山遊伝新緑の山渓に溶け込む
  

 
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