2005.9.23
曇り
アマゴの沢 みっちゃん
 
 漁期最終週末。今日と明日はお昼までの午前中仕事、それでも沢に行って釣りをしたかった。予定通りに現場へ行っても夕方の2時間程しか竿を振る時間は無いが、それでも釣りをしたい。 毎年、この漁期最終月の9月には良型のアマゴが釣れる場所なので、ここで毛鉤を振り込んでみたかったのだ。
 白泡から飛び出したのは身体に白い斑点を持つニッコウイワナであった。 昔からヤマトイワナの棲息地であるこの南アルプス南部の大井川上流部のうち、ここはアマゴのみが棲息する沢です。 近年、恐らく誰かがニッコウイワナを放流したのでしょう。ここ数年で上流部では度々釣れているのですが、今回このニッコウイワナが釣れたこの場所は過去最下流部。この沢でも外来種であるニッコウイワナが棲息域を広げているような印象を受けた。
 琵琶湖でピラニアが捕れ、民家の押入れからニシキヘビが這い出すこの時代、広く大局を見渡せば取るに足らないことかも知れませんが、以前から地元ばかりで釣りをしている僕にとっては心地の悪いことです。 当然、この地元で仲間と釣りをしていてニッコウイワナを釣ってしまうと、どんなに大物であっても外道として扱われ蔑まされてお終いなのです。 釣人によっては、陸地の遠くへその魚体を投げ飛ばして捨てたり、上空へと放り投げて鳶の餌としてしまう人もいます。
 悪いのはニッコウイワナではないけれど、来年のこの沢ではテンカラ釣りに固執することなく多くを釣って、ニッコウイワナは喰ってしまおうか。


 下流に気になるポイントが残っていたので一旦下って、また竿を振っていると下から遡ってくる一団。この沢では珍しいが、どうやら沢登りのようだ。 お決まりの文句ではあるが二言三言の言葉を交わし、僕はザックの雨蓋ポッケから先程釣れたばかりの岩魚を出して渡した。 持ち帰ってガスコンロで焼くより、新鮮なうちにこの場所の焚火で焼いたほうが、きっと数段旨いことだろう。 むこうが喜んでくれ、こっちも嬉しくなった。 何気ない思いつきの行動ではあったが、我ながら好判断をしたという自己満足が帰路の急登を幾分楽にしてくれた。
 

 
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