2004 釣行記 

薮沢源流探釣

 2004.6.12-13 曇り/晴れ  寸又渓輔 シンヤ みっちゃん

 
 近頃どうも、週末が近づくにつれ天気予報がよろしくない。 今週末もまた台風が近づき、予報が二転三転し雨後の出発当日。この時期、雨後ならココというよく知った沢はあるものの定石通りではツマラナイ。今回は普段は行かない沢の竿を振ったことのない区間へ行こう!てな訳で探釣がテーマ。しかし優柔不断な私達は行きの車中で釣欲がモリモリと頭をもたげて喧喧諤諤、アッチだコッチだと言いながらも結局は最初の計画通りの支流へと入渓。私はおよそ3年ぶりとなる沢。この源流域を目指した。
シンヤのお気に入り
『廃油ランタン』
 

 
 長い梅雨時の夕刻を利用して歩を進め、今宵の宿は沢脇に張ったタープ下。 ここまでの道中で採れたタラの芽やウドを寸又さんが手際良く料理してくれ、さらにビールがスイスイスーイと喉を通る宴。思えば昔、渓流釣りを始めたばかりの頃は不味いツマミの為に酒が進んだものだが、今回は美味い肴に極自然と酒が進んでいった。
 そしての出発直前に慌てて買い求めたお待ちかねの地酒『杉錦』。これを浸してあった流れの冷蔵庫から取り出して戻る途中、フラフラ千鳥足の僕はウッカリ岩にぶつけて酒瓶を割ってしまった。あぁ、酒が・・・割れた瓶が散らばった足元の暗闇からは杉錦の芳しき香りが漂っていた。 今期からは酒を瓶では持たずに入渓し、その余力をゴミ回収にまわすようにしてきた。なのに今回の僕は私利酒欲に負けて...あ゛〜、僕ってバカバカバカバカ。
 
 滝に近いこの快適テント場はマイナスイオンも多いんだろうが少し寒く、厚着して寝袋に入りながら飲むうちになんとなく眠ってしまった。
 翌朝は寒さと尿意に早く目覚め、名人Sさん直伝の納豆定食、そして寸又さんが作ってくれた川上さん直伝ウドサンドをたっぷりと食べて出発。 昨夜の飲み過ぎか、今朝の食べ過ぎか、毎度毎度ではあるが朝一番の山登りは身体が重く辛い。
 
 そんな時、前方から疾風の如き速さで駆け下りてくる猿人、いや若者がいた。お世辞にも綺麗とは言えないニッカボッカ姿の彼は膨らんだズタ袋を背負子で担いでいた。僕は慌てて声を掛けた。
僕「おはようございます、足早いですねー」
猿人「下でテント張ってた人達ですね」
僕「そうです、、って夜中に来てもう帰るの?」
 「小屋への荷揚げすか?」 

猿人「違う、違う(笑)」
スレ違いざまにそう言い残したかと思うと、たちまち走り去っていった。何なんだ?数々の疑問を残しつつ消えていった猿、いや若者...。
僕達は急登に喘ぎながら議論を重ねた結果。@彼は街では俺達よりモテない。A彼は山菜泥棒だろう。B今頃は卸売りした金で一杯飲んでいるハズと、勝手な結論に至った。

 
 朝、これから釣り歩くというのにゴミを拾い自分のザックに詰め込む寸又さん。 丸一日、このようなゴミを背負い歩き回っていた。
 
 尾根上を高度を稼ぐようにして登り、心地よい風が眠気を誘う源流域へと脚を踏み入れれば、行者ニンニクや山葡萄の花、コゴミ等の山菜が採れてこれまた嬉しい。 地図を眺め、歩かない釣師の竿が届きそうにない流れに狙いを定め歩いていく...なーんて言うと聞こえこそ良いが、要は私達ヘボ釣師の相手をしてくれるのはスレていない純粋な渓魚だけって訳だ。
 
 表情豊かな渓景色、山菜や見知らぬキノコ。未知の釣場との出会いはいつも刺激的である。
 急傾斜の藪沢ではあるが、雨後のためだろうか極上の色と水量。私の腕前にしてこの薮沢ではテンカラ竿を振れば毛鉤を捨てるようなものなので、ザックからは餌竿を出す。 釣る前からニヤニヤともう釣った気分に浸るイメージ先行型の私達がやや重いオモリを短めの仕掛けに付けて初めての流れへと竿を伸ばした。
 釣り開始早々すぐに寸又さん、シンヤと立て続けに岩魚が釣れ、いつの間にやら釣っていないのは私だけ。
 「や、や、や、なんか単独ボーズの予感・・・」そう思うとにわかに焦ってしまい、チビでも良いからまずは一匹掛かってくれと竿を振るものの、アタリはあるが釣れん。 昼飯にパンとマルタイラーメンを美味しく喰らって再度集中して竿を振ればすぐに岩魚が釣れて一安心。ジックリと引きを楽しみ皆に見せつけた後、ウリャーと気合一発!漫画チックに取り込んだ。VIDEO薮沢源流探釣
先日、当ホームページ閲覧者に「君は飲んでいるだけ」と酷評されたシンヤ。どうだこの写真で汚名返上だ!
 
  
 
 結局、短い時間と区間ではあったが良型岩魚と戯れ遊び、ココがまんざら藪ばかりでもない好釣場であることが判明した。 帰路は沢伝いにルートをとって歩くと、あるぞあるぞ好ポイントの連続。横目で見ながら手で竿を振る仕草をしては「絶対いる!」「あのエグレだ!」「尺だ!」と言ってはまた歩く。 途中までは順調に歩いて来たものの、そこはそれ探釣には毎度恒例の(?)ルートに迷う場面となる訳である。杣道らしき獣道にも見える踏跡様を行けば沢から離れていくし、沢は急な巨岩帯となり、高巻けば断崖絶壁の行き止まりだったり、、、。結局は山道があると思われる尾根上までガレと天然樹林帯を詰め上がるハメになった。
 

釣人「もう釣られるなよ」
岩魚「ホントに勝手だよな〜」

詰め上がりやっと
見つけた山道にてヘタレ込む

ヌメリスギタケモドキ
・・・って奴らしい
 
強引な力技で尾根上に出て山道へと合流すると涼しい風が私達を迎えてくれた。
 
 釣場として良いのはもちろんだが、なにしろ山菜が採れるってのがこれまた良いじゃないか。下流域の家族キャンプから源流遡行、登山まで色々なバエーションで楽しめそうな山域だろう。次回釣行でもっと効率の良いルートを探し出すという課題もできて、今回はとても楽しい探釣となった。

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