2003 釣行記 

山乞食たち

 2003.4.26〜27. ナベちゃん 寸又渓輔 シンヤ 浅川 みっちゃん 


 遂にあの沢の源流域に行くこととなった。 寸又渓輔が熟知する沢なので、いつか連れて行ってもらおうと私達が後回しにしていたエリアである。
 この日、私とシンヤの仕事の都合で我らイヤラシ隊(バカなが隊)はすでに先行している癒され隊(寸又渓輔・ナベちゃん)を昼から追った。 しかし、車で向かう途中で携帯電話になぜか源流入渓中の筈の寸又渓輔からの着信。最近の携帯電話の進化は目覚ましいものがあるが遂にここまできたかと思ったが、実は昨夜の暴風雨で清流が濁流と化しテント場に行くまでもなく釣りにならない状態との連絡であった。 3月解禁日のあの酷い極寒暴風雨を源流で乗り切った男達のことだ、無事かとは思っていたがこの濁流ではどうしようもない。
 待ち合わせ地点にて合流し、明朝の下流域への入渓予定を決めて今夜の宴会場である小沢を横切る林道へと向かった。 陽はまだまだ高いが仕事から家庭から開放され山に来た私達に何ら制限がある訳でもない。そう、場所さえ決まればあとは飲むのみ。
 新緑の優しい木洩れ日のなか微風を軽く肌に感じながらビールの栓を開けた。誰が仕切る訳でもなく各自飲みながらの準備。源流マンの体に自然と染み付いたテント場での行動だ・・・清流で酒を冷やし、シートを敷き、薪を集め、食材を準備し、エロ本を読む!?
 「安い宴会だなぁ〜」 「ギャンブルでも女遊びでもない健康的で安い趣味だよなぁ」 「お互いの姿を見ろよルンペンだぜ」  「まるで山乞食だよ」
などと言ってはお互いに自画自賛。ナベちゃんの“山乞食”という的を得た表現に大いに賛同したのであった。

ホームれすパーティー

おっ、袋閉じだ!
 ゴロゴロしながら飲む者、焚火を燃やしながら、料理をしながら、相変わらず男性誌を手放せずに飲む者。
行儀や格好など気にせず好きなように酔った。
 PM8:00頃、何時の間にか渓輔とナベちゃんは満天星空をヘッドライトで照らしたまま仰ぎ、“着るシュラフ”の姿のまま寝ていた。声を掛けてもヘッドライトの電源を切っても熟睡している。
「このまま焚火で火葬しちまおうか」
「土葬もいいな」「鳥葬だ」
と、言いたい放題。それでもこの二人を無理矢理に車へと押し込んだ。
 夜中、酔いがノッてきた浅川は焚火を轟々と燃やし、車のドアをバタバタと開け閉めしてはシンヤを起こしながら何やら同じ台詞を何度も繰り返し口走っている・・・
知らず知らずのうちに昔、こうはなりたくないと思っていた筈のダメな大人になってしまっていた。
 
 朝、昨夜の残りのすき焼でうどんを食べ、入渓すべく車停めへと向かう。車で先を行く渓輔が後ろの私達のためにドアを開けては石を退かしてくれているのに、それを見たシンヤは「すでに前輪が通過しているのに何やってんだ!」と大威張り。 さらにハンドルを握っている私には「運転が下手糞だ!」と罵声を浴びせ掛け車内弁慶となっているシンヤ。
 しかし車から降り地に足がつくと情況は一変する。気弱に自分の足回りの装備に迷い、「今年はまだ体が鈍っているからな〜」と言っては子羊のように後ろからヨタヨタと歩いてくるのである。 喋り先行のダメ釣師の典型だ。
こうはなりたくないものである。

 
 清々しい晴天に春らしい新緑が眩しい山道をやや二日酔い気味の重い頭で歩いていくと健全だか不健全だか分かったもんじゃないが、好きな連中で好きな事をやっているので精神的ストレスが無いことは確かである。 歩くにつれて体もほぐれ調子も良くなってきた。 帰りに採っていこうと、タラの芽を入念にチェックしつつ昨夜の駄話の続きなどをしながら歩いていった。
 釣り場に着くと水量は多いがなかなかの笹濁り色で好渓相。
みんな思い思いの場所で竿を振り始めた。
 竿を振る皆を尻目に私はバシャバシャと上流を渡渉して竿を出すが、誰を出し抜いてやろうかと企んで注意散漫。そのためかアタリを捉えることが出来ない。 むしろ後ろのナベちゃんがソツのない動きでコントロール良く投餌し丁寧に糸を張って流して魚信を捉えているようだ。ヤルな!ナベちゃん。
ただしこの時は小物だったようで餌の特大ドバミミズへの針掛かりはなかった。
 図らずも私は師匠である吉田から魚を騙すよりまず先に同行釣師をダマすことを学んでしまった。それ故に多人数での釣りでは同行者の動きばかりが気になってしまうのである・・・反省。
 ナベちゃんの言う南アルプス特有のボロ岩と立ち枯れ樹を含むガレ斜面を境にして釣欲組とマッタリ組に別れて釣り、それぞれに短い区間の釣場を堪能した。
 ラストは私が釣欲深さを発揮して腰まで流れに立ちこんで遠くのトロ場を狙ったが、これはイタズラに金玉を冷やしたのみに終わった。 本来ならこの流域はアマゴ生息域であるが増水によって岩魚が流されてきたようでアマゴと岩魚の両方の釣りが楽しめた。
 
 帰路は途中途中でタラの芽を採りながらの歩き。背の高い幹は棒で払い落としたり、連結シュリンゲの先にカラビナを付けての投げ縄で芽を採取した。 こうして家へのせめてものお土産にして次の釣行への布石とするのであ〜る。 ゲッツ!
 喉の渇きをそのままに車へと乗り込み、途中のコンビニでソフトクリームをツマミ食いしてさらなる口渇感に襲われつつも藤枝に戻った。
 もうこうなったら汗臭くっても風呂になど入っている場合じゃない!帰路の車内ではアソコは高いだの味がイマイチだの討論しておきながら「即生だ!」と、地元の老舗寿司屋に駆け込み生ビールを煽ればもう完全に金銭感覚崩壊。
逸品料理を思うがままに食らい、仕上げは特上鮨一丁!
 なーんか今回も“飲む間の、飲む為の、飲み会による釣り”になったなぁ〜。
楽しいんだから、これがいいのだ。
 
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寸又を満喫した♪
 
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