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 2003釣行記 

渓流・春   〜まずは足慣らし〜

 2003.3.2.  浅川 みっちゃん 


釣行前日、
 毎年、解禁最初の釣行は必ず貧釣果に終わる為、近頃ではもう期待せずに足慣らしを兼ねた儀式的初釣行と暗黙のうちに決め込んでいる。 しかし今年は解禁初日が土曜日にあたり、本来なら川は釣る気満々の釣師達でごった返すハズなのだが、この日はあいにくの雨。 そして翌日、日曜日は晴れの予報である。 これは仕事の関係上、土曜の午後から動き始める私達にとっては願ってもない好都合の気象条件なので、私達は内心シメシメと思っていたのである。 しかしこの解禁初日の降雨のなか源流に突撃している釣師どもがいた。地元の寸又渓輔さんをガイドとする関東の釣友たち総勢5人である。 事前に彼らの釣行計画を察知していた私達は同じ沢の竿抜け区間を狙って車停めで前夜を過ごすつもりでいた。 しかしこの季節にしては珍しく雨は一日中降り続け、夕方にはさらに激しさを増していた。 元来、横着者の私達はすぐに麓での待機を決め込み、釣り場近くにある知人のログハウスへと酒とともに転がり込んだのであった。 ん・・・このパターンは! そう、あとは雪崩式に宴会モードに突入。 遅れて仕事を終えた吉田も合流して、暖房を効かせストーブもつけコタツに入って酒を酌み交わした。 その間にも降雨は激しさを増し、雨音でテレビの音声が聴き取り難いほどである。そのうちに静岡県内全域に大雨暴風波浪警報が発令された。 そんな夜、この台風のような暴風豪雨で、さらにこの過酷な寒さのなか先行している釣友は源流でキャンプをしている。 それを思うととても心配で、気の毒で、酒も喉を通らない、、、、なーんて事もないのである。

やっぱり奴等は入渓していた
 翌日、日曜日の未明には打って変わって満天の星空のもと、地雷原のように尖った石ころが転がる林道を私達は車で走っていた。 私達にとって、ここは初めて来る沢である。幾分緊張しつつも車停めまで来ると、やはり見慣れた釣友の車が停めてあった。 だが車内の室内灯が点いているではないか、、、奴等はいるのか?いないのか? 複雑な心境で車を停めて車内を覗き込んだが人影はなく、やはり予定水域でキャンプして一晩を過ごしていたことが判明した。 室内灯が煌煌と照る車のフロントワイパーには私達宛てのオダを食った(ふざけた)台詞が書かれたメモが残されていた。
 「あの豪雨で遭難していたら、このメモが遺書になるのか・・・」
 「まぁ遺品だけでも回収に行くか!」
 と、本当に遭難しているかも知れない釣友を笑いのネタにしつつも、一応は救助を想定した最低限の登攀具をザックに詰めて歩き始めた。

初釣り
 事前に寸又さんから教えてもらった情報を頼りに所々で崩れた山道を歩き杣道を下り、初めての渓にしては今までに無い程容易に目的の釣場へと到着した。 昨日入渓した彼等のテント場より遥かに下流ではあるが、まずまずの渓相である。さすがに雨後で流れは強いものの濁ってなく、濃い笹濁りといった好条件である。 徒渉は難しいが、投餌ポイントがトロ場に絞れてむしろ都合が良い。 私と浅川はのんびりしたもので、まずは朝飯のパンに噛り付き流れを見つめながら、これから今季初竿出しできる感慨にふけっていた。
 わずかに渡渉・遡行をして上流へと向かい、右岸の高巻きの途中から見る渓相にそそられて高台から竿を伸ばすことにした。 私の釣餌はミミズ、浅川はブドウ虫を用意している。 私は一昨日作ったばかりの0.4糸に小さめの針の仕掛けを取り出したが、あいにく今日は流れが強い。

本当ならこの場で0.5位の釣糸仕掛けを作らなければならないのだが、そこは横着者の私である。昨シーズンの使い古しの0.6釣糸仕掛けを出し代用した。 獲物が掛かったらゴボウ抜きで釣り上げなければならない為、もし大物が掛かったら取り込みに困難を極めるような場所からの竿出しである。
私は竿を伸ばすもこの高台からはポイントの底までは届かず、一旦は竿を仕舞いヘツリを高巻いて移動しようという時、浅川が魚信を捕らえた。私が急いで下流側のガレを降り、これをタモでキャッチした。21cm程のサビの無い綺麗なアマゴである。 型は小さいものの初めての渓での今季初釣果に沸き立った。
釣れたのかい浅川

久しぶりだねアマゴちゃん
 一方、私は余裕シャクシャクの浅川を後にして、初釣果を求めてさらに上流へと釣り上がっていった。 幾つかの浅いアタリのを感じながらの遡行しばらくして流れの弛みからこの季節にしては鋭いアタリを捕らえた。私はすぐに合わせ、糸の太さを過信してか少々強引に激しい波間を魚体引きずるようにして取り込みにかかった。 眼前でアマゴの純白の腹が輝いたと同時に、一瞬その姿は消え去った。

 竿のしなりは無くなり、仕掛けは遥か頭上の枝に絡まっていた。 私はこの咄嗟の事態を把握できずに、頭上に魚体を探し求めていた。 当然、そこに獲物の姿はある筈もなく、ほどなくして私は現実を理解した・・・そう、要はバラしたのだ。喰いが浅く針掛かりが浅かったのか?強引過ぎたのか?いやいやそれ以前に年越しの仕掛けを使っていたのがそもそも間違いだろう。 それでも半年ぶりのこの手応えに私はニヤけていたと思う。 客観的に釣りをやらない世間一般の人がこの光景を見れば実にマニアックな世界に映るだろう。
教訓):昨シーズンの仕掛け、昨秋の釣り方を引きずるな。
 仕掛けも切れてしまい浅川とも別れて釣っていたので、ここはひとまず安全策をとり再び竿を仕舞い、来たルートを戻っていった。 ヘツりと激流を嫌った浅川は枝沢の合流辺りで竿を振っていて楽しくチビアマゴ達と戯れることが出来たようだ。 もちろん私の結果報告は浅川の情け買う羽目になってしまった事はいうまでもない。
 
最近、どうもボーズへの恐怖感がなくなってきたようだ・・・
 この後、私は残された時間を少し釣り下ってみたが竿が魚信を捉えることはなく、終いには踏み台にしていた大きな浮き石に足を取られ、前のめりに流れに両手を突いて倒れ込んでしまう始末だ。これで身体前面がすっかり濡れてしまい、竿先の金具も壊れてしまった。 昼頃の暖かい陽気であったので、さほど寒くなく着替えを済まし、壊れた竿先も自分で修理できる程度なのでまだマシではあった。 これでは弱り目に祟り目の筈ではあるが、半年ぶりの渓流で人の気配も無く、好天にも恵まれての釣りに自分でも意外なほど晴れやかな気分で10時半には竿を納めた。これは足慣らしの初渓初釣行で引きを味わえたこともあるが、何よりも釣行記を書くようになってからは後を引きずるような、そして次の釣行に繋がるような中途半端な終わり方を自分が好むようになっていたので満足していたのだろう。これでまた下界の日常生活のなかで当分、渓への想いにふける訳である。
 結果、浅川は100mほどの区間で20cm前後のアマゴ数匹と戯れ、私はその前後区間の300mほどを歩きまわってバラしたのみのボーズに終わった。


泳いで渡渉かい渓輔
帰路にて
 私達は車停めにて先行パーティーの帰りを待ったが、昼の待ち合わせ時間を過ぎても源流域から戻って来ない。 まさかとは思うが、、、きっとこの好天だから釣っているのだろうと、“楽天的思考”にのっとり『先に行ってるぞ!』と車にメモを残してさっさと麓へと昼飯を食いに行った。
 丁度、昼飯を食べ終えた頃には携帯電話が鳴り、全員の無事下山を知った。 そして合流して川根温泉に寄り、盛大に打ち上げ報告会が開催されたのであった。
 雨に祟られ、疲労の色は濃いものの、みんな渓帰りのイイ表情をしていたネ。
次回こそは渓流宴会に合流するぜ!

気持ちいいね〜曽野部さん(元祖)

のぼせたのかい道楽三銃士
マッチョ!?腹筋が割れている

漏らしたのかな?まっちゃん

もう二杯目なのね3Bさん

美味そうじゃないかナベちゃん

 
同じ沢の源流部に入っていた
寸又渓輔さんの釣行記
中通し3Bさんの釣行記
 

 

 
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