2003 釣行記 

 

  2003.6.29.  浅川 みっちゃん    


 さ〜て週末。土曜日は雨だが日曜日は晴れの予報。
ここは梅雨時のチャンス一発、出動だ。
 例の如く毎度の如く、前夜にいつもの慣れた車停めでの酒盛りで車内泊。 朝までに数台の車両が来たようだが、可哀想にも私達を見つけては退却していったようだ。
 翌朝、ここ一ヶ月以上山歩きをしていなかった為に足腰の鈍りは著しく、フウフウ言いながらの釣場到着。 山の緑と肌を優しく撫でる微風が心地いい。
 普段は餌釣り専門の私であるが、まんざらルアーや毛鉤などの疑似餌に興味が無い訳でもない。元々釣師としてのプライドもへったくれも無い私達はひとつの釣法に固執することもない。 それが釣りを楽しむうえでの強みでもあるし、いつまでたっても上達しないという弱みでもある。
漁師ではないのだから貧釣果であっても“楽しい釣り”が末永くできればそれでいいのだ。 以前から私達が投げる餌には見向きもしない表層を漂う魚の存在が気になっていた。手を変え品を変え何度投餌してもこのような漂う見える魚は釣れない。考えるに、食い気がないか羽虫などを狙っているのだろう。こんな奴等には疑似餌が有効だろうと感じていたのだ。
 今回は昔、衝動買いした“初心者テンカラ・セット”なる安っぽい道具を持ってきた。添付されている説明書によるとコレで釣れるらしい。 当然、餌釣りとは流し方もポイントも違うだけに全く別の釣りを始めるつもりで挑まなくてはならない。

爽快な涼風を感じて
 
 最初は川虫が羽化した姿である羽虫を模したような毛鉤をテンカラ竿で飛ばしてみるが、未熟なせいか道具が悪いのか、とにかく毛鉤が飛ばない。 射程距離が短いのでポイントまで近づけば、それで魚は散ってしまい当然釣れない。
『疑似餌で釣りたい』がテーマなので、もちろんテンカラ釣りに拘らない。 オモリをつけたり餌竿を使ったりして毛鉤を流してみる。 型通りの釣法でなく、マナーこそ遵守するがルール無用の何でもありのスタイルだ。
 時期が早いのか増水後のせいか、実際に飛んでいる羽虫も少ないようなので、今度は川虫に似せたような毛鉤(ニンフというのか)を岩陰からそっと流す・・・と魚が追ってくるのが見える。 しかし針をくわえるまではなかなか。 早い流れに流すと慌てて食いついてはきたが、アワせが下手な為か針掛かりしなかった。 それでも一度だけ針に掛かったが片手でガッツポーズを決めた途端にバラしてしまった。
う〜ん難しい。
 

この沢では外来種の
ニッコウイワナ
一方、餌釣りの浅川はバカスカと釣っている。毛鉤で釣れない私に 「不憫でならないよ気の毒だ」と情けをかける。
「おりゃあ(俺は)積極的に新しい釣りに挑んでるんだ」 
「俺が餌やると釣り過ぎてしまうからな」
と答える私。
「俺は毛鉤やると釣れ過ぎるから餌なんだ」と浅川。
本流で釣る技術が及ばず、わざわざ源流まで来る下手糞釣師2人の他愛無い会話である。 ここで浅川の誘いに乗った軟弱な私は餌釣りに切り替え、川虫を餌にして竿を振り始めた。 そうしたら釣れる釣れる! 23cm程の平均サイズ多数にチラホラと27〜28cmも釣れてくる。今まで釣れなかったのが情けない程に釣れるのだ。
 アマゴらしい躍動感溢れる鮮烈な引きで釣れてくるのは嬉しいが、釣れてくる魚体がどうも例年と違うのだ。この沢らしくないのだ。
この沢周辺のアマゴは梅雨から夏にかけて鮮やかなブルーの魚体をしていて毎年その体色に心奪われるのだが、今回はその体色が若干色あせて見え、そして腹の円模様とさらには背中の黒点が多く目立つ個体が混じるのだ。
まさか養殖魚が放流されたのだろうか?
  
夏にはまたあの宝石のようなブルーの魚体を見たい。さらには20年後、30年後に子供にこの場所でこの沢の青色アマゴを見せてやりたい。そう願う。
 
 毛鉤でやっていた時には、どんな小物でも喰い付いてくれと切望したくせに、餌釣りでこうも釣れると今度は釣れてくる小物がうるさく思えてしまう。
これだけ魚影が濃いのだからと納竿際に再度毛鉤を振るも、やはり釣れなかった。 増水後だの、活性が低いだの、羽化がまだだのと言い訳している間に毛鉤ボーズのまま漁期が終わってしまいそうである。 まだまだ懲りずにヤルぞ!疑似餌で!
 

 

 
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