小ネタ・パラダイス

 2002年6月16日  シンヤ・私  

 
□ しかし、まぁなんですねぇ〜 釣欲は尽きないもので、このタイミングでいつものアソコへ行けば釣れるだろうと分かっていても、新たなるパラダイスを求めて未知の釣場にも行ってみたいものであ〜る。  ではでは・・・
 

初めてバイクを使って釣場までアプローチした。
先週、私は中古の小型オートバイを購入したこともあり、これで遊びたくて仕方がなかった。早速、バイク好きのシンヤに自慢して乗って見せてやると、
 「これでA沢に行かっか!(行こうか)」 「ええなぁ、よ〜し!」 
すぐに計画は決まった。以前から自転車や歩きで荒れた林道をアプローチしていた渓の、そのまた奥の支流である。 土曜の夜にバイクを載せた車で出発し車中泊。
翌朝からバイクを走らせた・・・とは言っても、バイクは1台。釣師は2人。
小さなバイクにザックを背負った大人が2人乗りして未舗装の荒れ林道を行く、少々無茶なツーリングとなった。 バイクには荷台がないので狭いシートに2人が詰めて座る。運転手の私はザックを体の前に掛け、タンクに股間を押し付けるようにして座り、ガニ股で前傾姿勢をとる。後ろのシンヤは股間を私の尻に押し付けるようにして座り、やはりガニ股で前傾姿勢をとる。丁度、交尾中のカエルが踏み潰されたような、窮屈で実に情けない格好でのタンデム(2人乗り)スタイルである。 下り坂や水平での走行は2速、上り坂ではローギアで行く。
 
ボコボコ、 ガタ、ガタ、ガタガタガターーーーッ!
         あっ、あっ、ああぁぁぁ〜〜〜っ! ケツ痛てぇ〜!
 
 楽は楽かも知れないが、この窮屈でアクロバチックな姿勢で凸凹道を行くので、それはそれで苦痛である。

 
急な上り坂ともなると後輪カバーがタイヤと触れて擦れるし、バイクは進まないしで30年モノのバイクが悲鳴を上げる。 仕方なく1人ずつ交代で乗車しながら進んだ。 こうなるともう早いんだか楽なんだかよく分からないが、初めてのアプローチ方法なので、それでも新鮮ではあった。
 林道の荒れ方が酷くなってきたので、バイクを乗り捨てて先へと歩いて行った。こんなんじゃあ、何時になったらA沢に着けるか分かったもんじゃない。帰りは帰りでまたこのルートを戻んなきゃならないし、すでに先へと続く新しいタイヤ跡もある。
 「この辺も釣った事がないから、やってみようか」
と、早々にA沢を諦めて手前のS沢の未知のエリアの川床へと降りて入渓した。

 


朱点が側線より上に
あるアマゴがよく釣れた
 鮎釣り名人の親父さんのアドバイスもあり、今回初の渓流シューズに鮎タイツ姿のシンヤは、その感触を試すかのように慎重に山腹を下降していき樹間から川床を望む。
 どれどれ、流れはどうかな〜っと... うおっ!
笹濁りの豊かな水量の流れが姿を現した。そのあまりに好条件の渓相に2人共まだ釣ってもいないのに、思わずニヤニヤと笑みがこぼれてきてしまう。決まってこんな時には
 「尺だ!」 「爆釣だ!」 と、馬鹿のひとつ覚えのように口走ってしまう。 そう馬鹿なのだ。 渓相ばかり良くって釣れないなんて事を何度となく経験しているハズなのに、やっぱり胸が高鳴ってしまうのだ。さ〜て、竿を出しててみようかなぁ〜っと♪

 

 しかし、竿を振っていくと魚影もアタリもあるのに、なかなか釣れない。
早くアワセるとバラしてしまうし、釣れても大抵はチビアマゴである。
餌の食いも引きも最盛期に比べて鈍く、まだまだ活性が高いとはいえないようである。 それでも餌を変えたり、オモリの位置や重さを変えたり、立ち位置を工夫してみたりと考えていくのも面白い。どうもここの魚はミミズ餌を沈めて攻めるよりも、川虫を自然にサラッと流した方が釣れるようだ。
 だんだんコツが掴めてくると、よく針に掛かり釣れるようになってきた。
型は22〜23cmまでだが、適度に傾斜があってポイントの多い沢での楽しい遡行が続いた。これほど抜群の渓相なら、もっと大きい魚が居そうなものだが・・・いや、きっと居るんだろう。私達が釣ることが出来ないだけなんだと思う。

 

 最近、恒例となりつつあるラーメン昼食を景色の良い場所で美味しく食べ、いつになくノンビリとくつろいだ。
 腹ごなしにと、もう少しだけ釣り上がって竿を納めた後、沢づたいに引き返していくと釣人と出くわす。短い区間だけを釣った私達は先へ行くように勧めたのだが、ずっと下から釣り上がって来てやはり良型が釣れていないと言うこの人は落胆したのか、さっさと竿を仕舞い始めた。
そして途中までこの釣人と話しながら帰った。話によるとやはり、この辺りでもアマゴの発眼卵放流が盛んに行われているようだ。山奥だと思っていても林道らしきものさえあれば、簡単に釣りも放流も出来てしまう。自分も存分に林道を利用しているくせに、“手軽な秘境パラダイス”なんて矛盾した代物はないものだと改めて感じた。
こうして面白楽しく過ごす時間...それがパラダイスなんだろう。
 今回の獲物はオールリリース。 しまった!父の日ぐらいアマゴを食わせてやりゃあ良かったかナー。ドンマイ、ドンマ〜イ。
 

 
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