宴会渓泊り

 2002年6月1日〜2日  中通し3Bさん・川虫くん・浅川・私  

 
今回は私がホームページを公開してすぐに声を掛けて頂いた中通し3Bさん(以下、3Bさん)と近所の釣友の川虫くんとの宴会渓泊りである。
 6/1(土)は丁度、鮎釣りの解禁初日。しかもサッカーワールドカップが開幕したばかりなので静岡県内の渓流は空いているのでは?...という安易な予想のもと、昼頃に藤枝に集合。 川虫くん号に乗って出発した。
 
 大井川上流の林道の石をどかし倒木をどかしながら、車の腹を擦りつつも車を走らせていくと、早々に釣り帰りの人とすれ違う。
 「どうでした?」 
 「S沢は釣れなかったねー」 「水量が少なくって、足跡が多くって・・・」
下界では前日に雨が降ったのだが、、、確かに下に見えた本流には水が少ないようである。タイミング的にはあまり釣果は期待できそうにないが、気分良く晴れて楽しく飲むことが出来れば充分なのである。
 
 車を停めて林道を歩き、川床に降りて渇水気味の流れを徒渉すれば、目的のテント場はもうすぐそこ。背中の荷物は重いながらも楽々アプローチで広々快適な酒盛会場へと到着。浅川なんかスーパーの袋を手に提げたままの入渓である。いい加減なもんだ。
 3Bさんと川虫くんは酒のツマミを調達するべく、夕まづめの釣りに出掛け、浅川と私は宴会場作りをした。
テント2張り、ツェルト1張り。 網焼きカマドと焚火、流水冷蔵生簀が完成!
我ながら立派な宴会場となった。
 
 「よ〜し、そろそろ飲むかな〜」 と、いつの間にか3Bさんと浅川は極自然に呼吸するかのようにもう飲んでいた。
 焚火を前に何を話したのか、今となってはよく覚えていないが、
『仕事が出来てふくよかな体形の人は、昔はブイブイの遊び人』 という3Bさんの根拠不明の理論になぜか皆が妙に納得していたり、、、浅川の取るに足らないエロ話や渓流釣りを始めたきっかけやエピソードなどを話しただろうか。 岩魚やアマゴの唐揚げ・燻製・塩焼き、枝豆、タン塩、たこ焼、餃子、山葵漬け、、、等の酒のツマミばかりを喰い。 ビール、酒、焼酎をよく飲んだ。
いつの間にか夜は更けていった・・・
 

 
 朝は4時頃にはもう明るい。 一度眼が覚めてしまうと、まだ眠いんだけど眠れない。顔はむくみ、眼がパッチリしない。胃は重く、頭も重くズキズキする。二日酔いだ。自分の体が焚火の煙臭く、酒臭いのがよく分かる。 もぞもぞと起きて沢水を汲んで沸かして茶を飲み、昨夜の残りの焼オニギリと焼鳥とソーセージを焼いた。二日酔いにはとても重い朝食であったが、3Bさん作ってくれた冷そうめんに救われた。 昨夜と打って変わって、気だるくテンションの低い朝。
飲んで夜更かしでの早起きで二日酔い・・・体に良いのか悪いのか?
とにかく好きな事をやってるので、精神的ストレスが無いのは確かである。
 
 焚火を囲んでゴロゴロしながらゆったりと朝を過ごし、それぞれに朝糞をする。と、3Bさんがシャベルを片手に 「紙貸して」  あれ? 野糞用のシャベルは持ってきたのに肝心の尻拭き紙を忘れたようである。私がポケットティッシュを渡して数分・・・すぐに3Bさんは戻って来た。 「えっ、もうしたの?」凄い速さである。しかも、2〜3枚しか紙を使っていない。「う〜む」 思わず唸る。3Bさんはやはり凄腕の野糞師であった。
 
そして7時頃、その3Bさんの 「おっ、たまたま竿がある」 「ついでに・・・」
の言葉を皮切りに身支度をして竿を持ちテント場を出発した。
 K沢下流域は釣人なら誰しもが竿を出したくなるような好渓相。
私達はあえてここを釣らず、上流域に釣場を求めて遡行していった。
 途中で川虫くんが指差す方を見ると、淵で魚影がペラペラしているではないか。
“ならば” と皆が見守るなか私が竿を伸ばしたが、アタリはあるものの針掛かりせず。結果、釣るには至らず...私の釣技の無さを披露したのみであった。
 魚影もアタリもあるのに魚が針掛かりせず釣れない・・・
昨年も感じたのだが、どうもここの魚は大井川水系でも屈指のスレた魚なのかも知れない。いや、ただ単に私が下手糞なだけなのだろう。 
 
 しばらく歩き、目標の吊り橋まで来たので竿を出し始めた。
するとすぐに通ラズの滝。「ああ、どうも左だな」 「左に高巻くみたい」
と言って、私は皆を高巻きへと追いやり滝壷を独り占め。
 おっ、釣れたぞー! ウイ〜〜〜!
往年のスタンハンセンを思わせるような雄叫び!
まんまと私らしい悪どい方法で本日初の釣果を得て、高巻く皆に見せつけるようにして釣れたアマゴを高々と持ち上げ自慢した。
 

 
 アブクが湧き上がる小さな落込みの好ポイント。
川虫くんが獲物に岩の下へと潜り込まれてバラしてしまったようだ。
それを見て浅川が棒とタモを持って魚を追うがまるでダメ。 諦めて、 「ここらで昼飯でも食うか〜」 とウインナー入りのマルタイラーメンを作り始めた。その間、川虫くんと浅川が先程ひっかき回したばかりの落込みに3Bさんが投餌した。そして静かに竿を置いた・・・ 
でた!置き竿釣法だ!  
しかしこの時点で、ただ一人を除いて誰もが釣れないだろうと思っていた。 そして3Bさんは気配を消すかのようにポイントを背にして座り、おもむろに煙草の火を点けた。しばらくして出来たラーメンを回し食いしていて、もう置き竿のことなど忘れていた頃・・・
ツンツン...
 浅川 「きてますヨ」
目印が細かく動いている。
 3B 「昔、子供の頃の浮き釣りはコレが面白くってねー」
    「なんか生命と向き合ってるって感じがしてね・・・」
 
 などとノンビリと話し、アワせるどころか竿をも持とうともしない。
釣る気がないのだろうか? いや違う。 無気配・無アワセに徹した、まさに 『置き竿ゼロ釣法』なのだ! 結局、魚が走ってから3Bさんはやおら竿を持って釣り上げた。ア〜ッハハハハハ! 釣れた〜っ!
釣れた魚は小さかったが、皆の笑い声は大きかった。
何か『楽しむ釣り』の極意を垣間見たような気がした。
 
 川虫くんも良型を釣って上流から戻って来たので、そろそろ帰ることにする。 しかしテント場までの帰路。これがまた長い。“行きはヨイヨイ・・・”で歩いたが、下りといえど帰るとなると 「よくもまぁ、歩いて来たものだ」 と自分でも感心してしまう程だ。 途中で横着をしようとして山腹の杣道を辿るが、これがまた悪く、踏み跡が判り難く何ヶ所もガレている。
 「足元が崩れ落ちそうになったら、すぐ次の足を出す」
 「そしてまた次の足・・・」 「それが出来りゃあ、水の上でも歩けらぁ〜」

よくある事だが、近道するつもりがかえって遠回りになってしまった。再度、ルートを沢床に求めてようやくテント場に戻った。 テント場から車へはもう真夏のようなクソ暑さである。 バカなが(胴長靴)の中を汗でムレムレ、グチャグチャ状態にしながら、どうにかこうにか脱水症状気味でやっと車に到着。 裸になって水を浴びて着替えた。
 
 帰りには滑らかな肌触りの寸又峡温泉『飛龍の宿』に寄り入浴。
ぬるめの湯加減が丁度良い露天風呂は広く深く、
気持ちよく泳ぐようにして湯に浸かった。

 こうして今シーズン初の宴会渓泊りは無事に楽しく幕を閉じた。
焚火・星空・清流・酒・魚・仲間・・・・
やっぱり渓泊りはイイ。
また、みんなで来よう!
 
川虫くんの同釣行記  中通し3Bさんの同釣行記
 

 
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