お楽しみ会じゃあ、、、     2001年 5月26・27日  曇り 時々雨   シンヤ・浅川・私

 

 
 久しぶりに、まとまった降雨があり「アマゴが喜んでいるんじゃないか?」
と、いうことで私達は喜び勇んでテクテクと土曜の夕方に山小屋入りした。
 山小屋の畳にはすでにシュラフ(寝袋)が1つ広げてあり、この後どんな人がここに戻って来るのか楽しみであった。
 
(左写真)小屋の近くではモリアオガエルが産卵していたようだ。
 火を起こし晩飯の用意をしていると、間もなく辺りは暗闇に包まれた。
家で冷凍しておいたアマゴを火の周りに並べて、いつものようにビールを飲んでいると暗闇から明かりが近づいて来た。
 「こんばんは、どうですかビールでも一杯!」 とその明かりに向かって声を掛けると
 「どこを釣った?」  と、ぶっきらぼうな返事が返ってきた。
これがこの凄い渓流釣人との出会いであった。
 
その後、この日の釣行の話から始まり、普段の釣場・釣り方・エピソードなどを聞いていくと、この釣人について分かってきた。
 この日は早朝(といっても夜中だが、、、)この小屋から1時間半ほど山道をヘッドライトで照らしながら歩き、AM2:00過ぎには最奥の支流出合いに到着し、川虫採りをしていたそうだ。 明るくなるのを待って竿を出し、夕方は薄暗くなるまで竿を振っていて暗闇の山道をここまで戻って来たという。 普段から夜間に遡行や徒渉をするそうで、このエリアに毎週訪れる常連らしい。
この辺りの釣場に詳しく、いろいろな情報を教えてくれた。
 釣果も素晴らしく、アマゴの尺物なら年間20〜30本は釣り、今日も最大で33cmを釣ったという。あれだけの釣果へのこだわりと情熱をもって毎週のように渓に通っているとなると、恐らく本当のことなんだろう。

 
この釣人との会話ので私達がしきりに驚き、感心しているとこの釣人は
 
「お楽しみ会じゃあ、釣れないから」 と、誰に言うでもなくポツリと言った。
今シーズン、楽しみながらも釣果は低迷している私達の心にこの言葉はグサリと深く刻まれた。
 1時間ほど食事をしながら私達と話したこの釣人は 「じゃあ、そろそろ帰るよ」 と言って、また真っ暗な山道へと消えていった...。
 この夜、私達は小屋の畳の上で、早朝に激しい雨音がするまで快適に熟睡した。
 
 歩いているうちに蒸れてきて、ステテコ姿になるシンヤ  ステテコをたくし上げ、気合のガッツポーズ!
 

Mouse On!
 翌朝、雨が降るなか私達三人は小屋から歩き、南アルプスの麓の渓、S上流域の川床に降り立った。
すぐに、バカながに履き替えて竿を振る。
水量は平水で遡行に問題となる所は無く、20cm程度の綺麗なアマゴがよく釣れ楽しいものの、サイズはなぜか23cmまで。それでも、珍しくシンヤが数のうえで好調で、ひとつの淵でポンポンと同型のアマゴを立て続けに釣っている。
 「まるで職漁師みたいだろ!」
 
「俺ばっかり良く釣れて悪いなぁ〜

と、舌好調で、事実上の
“脱スランプ宣言”をした。
 
 バカなが(胴長靴)の股が裂け浸水!股間を押さえながら徒渉する浅川だが、したたかに金玉を冷やした。  「うっ、うわ〜っ」
腰まで浸かったバカながに加わる水勢は物凄い!
しかし仲間は手を貸すどころか喜んでカメラを構えた。
  
 釣果は最大のもので23cmアマゴ。 針を飲み込んで弱ってしまった22cmを1匹ビクに入れたのみと、またまた貧釣果に終わった。
昨夜の釣人の 「お楽しみ会じゃあ、釣れないから」 という台詞が思い起こされた。
 
渓から上がった後、昨夜泊まった山小屋まで戻って来て休憩しながらザックにパッキング。 ステテコ君はどんなに疲れていても、小屋にあった男性誌のグラビアを丁寧にチェックしていた。
 

 
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