実践!朝まづめ    2001年9月16日  曇り    私

 

 
 今年は梅雨から夏にかけて渇水続きであったが、最近になって台風も含めてよく雨が降った。 9月になっても源流バカの私、今年不振のあの沢はどうなっているのだろうか? 大ちゃんのように、テンカラをやってみたいな。 3Bさん(流れの音)がやっていたように、水槽撮影もしてみたいな。 水量が多かったら、NEWハンマーでのブン投げ徒渉をしてみようか。
...など、人に影響され易い私はザックに数々の遊び道具を詰め込んで、日曜早朝に山へと車を走らせていた。 いつものように林道を走って源流を目指していくと、すでに見慣れた車両が停まっていて、これはすぐに釣人と判断。来た道を戻っての下流域には車がなく、ここに駐車して明るくなるまでの間の仮眠を決めこんだ。
ところが、いやはやなんとも...もよおしてきた。 朝糞である。 
目覚ましの缶コーヒーを飲みながら来たせいだろう。
しかしヘッドライトを持って来るのを忘れた為、仕様が無く車のライトで林道上を照らしながら独り片隅で野糞をした。こんな時に他の釣人などに来られては困るのだ。
静寂の闇に耳をすまして、何者かが来ないだろうか警戒しながら踏ん張った。

 ここで余談になるが、これから更にマニアック&テクニカルな話になるので、読みたくない方はこの文字色の文章は読み飛ばして下さい。
 先週、とある渓流マン(大ちゃん)に聞かれた。一袋のポケットティッシュで排便後の尻を拭き切れるだろうか?足りないのでは? 手が汚れるのでは? 本当は拭いてないのでは?...との質問だが。大丈夫!  私の場合だが、ティッシュのザラザラ面を外側にして4ッ折りにして、一度丸めてほぐして馴染ませ、尻の後下方45゜の角度から前へと尻溝をたどり、ティッシュ越しに人差し指と中指で肛門を触知したら、このポイントを維持しつつ、弧を描くように拭き取る。これを2〜3度繰り返した後、今度は逆に前から後へと、同様に肛門上をティッシュを縦回転させるようにして拭き取るのだ。 このようにすれば通常の健康な糞であれば、一袋のポケットティッシュで大抵は拭くことが出来るはずである。ただし、エコロジー的なことを考えれば、水に溶け易いロールペーパーの方が自然環境には優しいのかも知れない。
ちなみにバカなが隊のシンヤは毎回、野糞に使用した紙はその場で焼却しているようだ。
 話は脇道に逸れたが、快便のあと明るくなるまで仮眠をして、AM5:30 山道を川床に向かって歩き始めた。 とはいっても、まだ薄明るい程度なので、木陰や笹薮では足元に注意が必要であった。川床に到着すると、水量が多くて笹濁り!
願ってもない好条件である。山ヒルをむしり取って、早速ミミズの餌にて竿を伸ばした。 と、いきなり!立て続けに4匹、20cm位のアマゴが釣れた。
今日は水量があり急流なので、このサイズでもアマゴ特有のスピード感のある引きに加えてググッとした手応えがあって楽しい。しかしよく釣れるのは良いが、なかなか前に進めない。
 こんな時こそ、先週大ちゃんに教わった『大物釣法』を実践する絶好の機会だ。仕掛けを短めにして、根掛かり覚悟でオモリを重くし、針を隠すようにして丁寧に餌を付けた。手前のそこそこのポイントにわき目も振らずに、いきなり落ち込みまたはその脇に一投目で確実に投餌し、泡の下へと餌を送り込む。これをくり返し、根掛かり、枝掛かり、バラしながら遡行して行く。 左岸の白っぽい岩裏から枝沢が流れ込む複雑な流れの淵の泡ブク脇(写真中央)に投餌した。
ビューーーン  すぐにきた! すばやく上流側に竿を寝かせたつもりだったが、あっさりと竿はのされた!魚は急流にのって下流へと走った!竿も仕掛けも伸びきってしまい、魚は階段状の落ち込みをストン、ストンと落ちていく。先週の残りのヨレた仕掛けを使ったことを今になって後悔したが、もう遅い。私も走る!走る!走る!
下流へと岩の上を跳び、枝下をくぐり抜け、魚の行方と自分のステップを探しながらの猛ダッシュ!

 「どこまで走り下れば取り込めるだろうか?」
そう思っていると幸運にも、その強く重い引きがこちら岸に寄ってきた。
獲物は浅瀬まで来て初めて姿を現した! 
出た! で ・ で ・ でかいゾ!
 私は不覚にも動揺してしまい、腰のタモをサッと出せずに片手で魚体をかき上げるようにして獲物を瀬に上げた。 な・な・なんじゃこゃ!?
 

鮭か?

へら鮒か?

尺アマゴだ!
 
 ウッシッシッシ、独りニヤけた。 ヒットしたポイントからは40mほど下流に来ていた。
獲物は計測するまでもない...でも、計測すると33cm。 尺アマゴである。
体高があり、顎がシャクれた雄アマゴだ。 先週、富山の釣師である大ちゃんには
 「大井川は大アマゴでも有名なんです」 と言っておきながら実は今シーズン、私はまだ尺物を釣っていなかったのである。 嬉しかった... 本流やダムからの遡上が不可能なこの沢で、大淵でもない普通のポイントにコイツがいた事も嬉しかった。 比較的アプローチが楽なこの沢も捨てたもんじゃない、と思った。 今も、このアマゴの引きの感触が腕にはっきりと残っていて、恐らくは禁漁期間に禁断症状として何度もこの感触が甦ってくることだろう。
この後、泣き尺サイズなどの良型を釣り、朝まづめ釣りはAM9:30頃、大満足で竿を納めた。今回、初のテンカラは出来なかったが、アマゴの水槽撮影では空気中で見えていた魚体の青色が水中では綺麗には現れ難かった。 尚、今になって思えば、撮影の際に水槽底に砂利を敷いてみても良かったかも知れない。
まだまだ未熟者なので、皆様ご指導のほど宜しくお願い致します。
 

 
 次に、魚体の尾鰭の下(腹側)を個体別に比較観察してみた。 大ちゃんの説明によると岩魚の場合、魚が年齢を重ねるほどに、この尾鰭の下が分厚くなり色も濃くなるらしいのだ。 これには慣れた観察眼が必要となるのだが。 川床から離れる時には、ビクに入れたアマゴの腸を抜いたが、9月ともなると雌は卵、雄は精巣が成熟してきているので、余計に痛たましく感じた。自分にそんな気負いがあったのか、浅瀬の窪溜まりに卵と精子を混ぜておいてきたが、こんなので孵化するかどうかは全く定かではないのだ。
 
 
 帰宅後、「そういえば、昨日は敬老の日だったな」
ということで、剥製練習用の尺アマゴ以外の3匹を祖父母宅に持って行き、まんまとこの年(32歳)になって、お小遣いをせしめたのであった。
 

 
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