幻の名人と
2000.9.    名人Sさん 私


 地方には無名の名人がいるもので、以前から面識があったSさんもその1人だろう。Sさんは同じ藤枝市在住で、釣行の大半をフリーソロで南アルプスの渓谷に入り込んでいる。以前、源流でSさんが両手で40cm程のヤマトイワナ2本を吊るし上げた写真にとても驚かされた事があった。 今回、偶然にそのSさんと一緒に釣る機会があった。
 AM2:30 前日の土曜からの雨がやんで、夜空に星が輝きだした為、独りで藤枝を出発した。今回はピンポイントで滝場のみ竿を出そうと、登攀具を担いで、AM6:00過ぎV沢の連瀑帯に向かって歩き始めた。手前にSさんの車があったので、この山域に入っている事は容易に想像できた。 山道を2時間弱登った所で、前方に荷造りしている人がいた。 Sさんだ。 
 「Sさん! 久しぶりです。」 と声をかけると、Sさんは目を凝らしてこちらを見つめ、「おぉ、なぁ〜んだぁ」と、ビックリした様子。 

 Sさんと会うのは1年ぶりだ。昨日からの入渓で、昨夜はここでテント泊したそうだ。私が根掘り葉掘りと話を聞くと、
今年はこの沢で43cmもの大物ヤマトイワナを釣ったそうである。 そんなこんなで一時間ほど楽しく立ち話をした後、「この下は、まだ竿出してないから一緒にやろうか」と言って頂き、当初の計画を変更してSさんに案内してもらって一緒に竿抜け区間を昼頃まで釣った。 結果、好ポイントも譲ってもらったのだが、25cmのヤマトイワナを一本釣り、それをリリースしたのみに終わった。 しかしSさんの歩きや釣り方を間近で見てとても良い勉強になった。 私の父親ほど年上なのだが、カモシカの様に安定してスピードある動きには、やっぱりと思いつつも驚かされた。 竿を納めた後は昼メシを一緒に食い、秋の収穫祭(お魚バーベQ大会)での再会を約束して別れた。


 
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